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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第7章 合わないカケラ
「待たせちゃってごめんね。急に会いたいなんて言うからびっくりしちゃった」
「会いたいとは言ってない。話があるって言ったんだ」
いつもより厳しい口調で返す凪に悠は驚きながらそっとテーブルにコーヒーを置く
「……何? どうしたの?」
きっと悪いことだと直感しながら、それでも悠は敢えて尋ねた
「……もうお前とはいられない」
「どうして?」
予想通りの答えに驚きはしなかったが、それでもショックは大きかった
「今日、美和に会った」
「……っ!?」
さすがに思ってもみなかった告白に悠は大きく目を見開く
「それって……たまたま?」
「……」
「会いに…行ったの? 何で!?」
凪はその問いには答えず、ただ静かに悠を見つめた
「……俺がいないと、そんなに不安か」
「……!!」
見透かされたようにそう言われ、悠は何も答えられなくなる
“何で今更……”
その通りだ−−−
最初は、ただ純粋に凪を救いたかった
多少の下心もなかったと言えば嘘になる
それでも−−−美和の代わりでもいいから、自分を頼ってくれたらと。