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桜の季節が巡っても~追憶~
第51章 三年目のデート5(再編済)
「…もうっ。だから、泣かせないでって言ってるのに」
心とは裏腹に、突き放したようなそれが出てしまう。
またしてもじんわりと滲み出した涙を、指先で急いで押さえる。
「どうしたらいいって。どうしたらって…そんなの」
-ずっとこうして、手を繋いでくれてればそれでいいの。
泉夏は彼の手を強引に取り、再び歩道の人の流れに乗る。
数歩先を歩く泉夏の背中に、秀王は声を掛ける。
「泉夏」
躊躇いがちに、問う。
「もう平気なの?」
半分こちらを向いた彼女が小さく、頷いた。
「本当に?」
泣いては泣き止みを散々繰り返しているから、無理もないけれど。
疑い深い視線を寄越され、泉夏は間を置き、少し怒ったように言った。
「…先生がこれ以上、私を可愛いって褒めなければね」
自分が放ったものに縛られ、泉夏の両頬が熱くなる。
「…だって。本当に可愛いから。本当に可愛いって思うから」
そんな彼女の言葉に固まった秀王だったが、やがて静かに口を開いた。
心とは裏腹に、突き放したようなそれが出てしまう。
またしてもじんわりと滲み出した涙を、指先で急いで押さえる。
「どうしたらいいって。どうしたらって…そんなの」
-ずっとこうして、手を繋いでくれてればそれでいいの。
泉夏は彼の手を強引に取り、再び歩道の人の流れに乗る。
数歩先を歩く泉夏の背中に、秀王は声を掛ける。
「泉夏」
躊躇いがちに、問う。
「もう平気なの?」
半分こちらを向いた彼女が小さく、頷いた。
「本当に?」
泣いては泣き止みを散々繰り返しているから、無理もないけれど。
疑い深い視線を寄越され、泉夏は間を置き、少し怒ったように言った。
「…先生がこれ以上、私を可愛いって褒めなければね」
自分が放ったものに縛られ、泉夏の両頬が熱くなる。
「…だって。本当に可愛いから。本当に可愛いって思うから」
そんな彼女の言葉に固まった秀王だったが、やがて静かに口を開いた。

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