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桜の季節が巡っても~追憶~
第52章 誕生日の贈り物1(再編済)
そんな人、誰もいないし-独り言のように呟く泉夏に、秀王は双眸を僅かに細めた。
本当にそんな人がいなければいいけれど-喉まで出かかった言葉は呑み込む。
好きだからそう思うだけじゃない、眩しいほどの魅力が確かにあるのだけど-どうやら彼女は気付いてないらしかった。
離れてるだけで心配は尽きない。
その魅力にもっと磨きがかかっても、どうか誰の言う事にも耳を貸さないで-繋いだ手を握り締めながら、秀王は口を開いた。
「泉夏、そろそろ考えてくれた?」
話題が急に逸れ、泉夏は面食らってしまう。
首を傾げればもう一度、同じ質問を投げかけられた。
「来月の泉夏の誕生日に、一緒にいてあげれない。物で埋め合わせようなんてこれっぽっちも思っていないけれど…でも何かを泉夏に贈ってあげたい。欲しいものを決めておいてって、日本に帰って来る前からお願いしてたけど…そろそろいいかな?美術館で訊いた時は、大通りまで戻ればお店も沢山あるからって泉夏が」
「…うん」
「急かすつもりはないけど…その、残念ながらあまり時間がなくなってきてしまったから」
-だから。
申し訳なさそうに、秀王は語尾を濁した。
本当にそんな人がいなければいいけれど-喉まで出かかった言葉は呑み込む。
好きだからそう思うだけじゃない、眩しいほどの魅力が確かにあるのだけど-どうやら彼女は気付いてないらしかった。
離れてるだけで心配は尽きない。
その魅力にもっと磨きがかかっても、どうか誰の言う事にも耳を貸さないで-繋いだ手を握り締めながら、秀王は口を開いた。
「泉夏、そろそろ考えてくれた?」
話題が急に逸れ、泉夏は面食らってしまう。
首を傾げればもう一度、同じ質問を投げかけられた。
「来月の泉夏の誕生日に、一緒にいてあげれない。物で埋め合わせようなんてこれっぽっちも思っていないけれど…でも何かを泉夏に贈ってあげたい。欲しいものを決めておいてって、日本に帰って来る前からお願いしてたけど…そろそろいいかな?美術館で訊いた時は、大通りまで戻ればお店も沢山あるからって泉夏が」
「…うん」
「急かすつもりはないけど…その、残念ながらあまり時間がなくなってきてしまったから」
-だから。
申し訳なさそうに、秀王は語尾を濁した。

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