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桜の季節が巡っても~追憶~
第52章 誕生日の贈り物1(再編済)
帰国の夜《よ》も結局、うやむやにはぐらかされたまま。
その話題を避らけれてきたような節もあり、はっきり訊く事も憚られた。
でもとうとう、出発前の夕方。
これ以上はどう考えても猶予はない。
「…私の為に、先生にお金を沢山使って欲しくない」
何を言われるのか-多少なりとも身構えていた秀王は、拍子抜けしてしまう。
「この三日で私、一円もお金を使ってない。どこに行こうが、何を食べようか、先生が全部払ってくれた。それだって申し訳ないのに、その上-」
-プレゼントもだなんて。
思い詰めてる様子の泉夏に、秀王の表情が緩む。
「泉夏は学生で、俺は社会人として働いていて、その対価で生活してる。当たり前の事だ。そんな事全然、泉夏が気にしなくていい。…もしかしてずっと、そんな風に悩ませていた?気付かなくてごめんね」
「…奢ってもらって当然なんて。私、そんな風に思ってないよ?」
「知ってる」
眉根に皺を寄せる泉夏に、秀王は笑った。
その話題を避らけれてきたような節もあり、はっきり訊く事も憚られた。
でもとうとう、出発前の夕方。
これ以上はどう考えても猶予はない。
「…私の為に、先生にお金を沢山使って欲しくない」
何を言われるのか-多少なりとも身構えていた秀王は、拍子抜けしてしまう。
「この三日で私、一円もお金を使ってない。どこに行こうが、何を食べようか、先生が全部払ってくれた。それだって申し訳ないのに、その上-」
-プレゼントもだなんて。
思い詰めてる様子の泉夏に、秀王の表情が緩む。
「泉夏は学生で、俺は社会人として働いていて、その対価で生活してる。当たり前の事だ。そんな事全然、泉夏が気にしなくていい。…もしかしてずっと、そんな風に悩ませていた?気付かなくてごめんね」
「…奢ってもらって当然なんて。私、そんな風に思ってないよ?」
「知ってる」
眉根に皺を寄せる泉夏に、秀王は笑った。

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