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桜の季節が巡っても~追憶~
第53章 誕生日の贈り物2(再編済)
『最初に言っておくけど、返品も交換も受付不可だ。自慢じゃないけどそういうセンスは…あまりいいとは言い難い。でも例え気にいらなくても、泉夏は俺が選んだものをもらうしかない』
反論の余地など与えられずに告げられて、泉夏はそれを受け入れるしかない。
『…はい』
震える声で、泉夏は彼に返事をした。
『はい、先生-』
泉夏のまなじりを拭い、秀王は満足したように笑った。
それから繋がれた手を引き、ふたりで店の中へと入って行った。
『なんでも好きなものを選んでいい』と言ってくれたけど、遠慮なくそんな事を出来るはずもなく。
ショーケースの中に無数に並ぶジュエリーを前に、どうしたらいいのか途方に暮れてしまっていた。
すると横から、半ば脅しのように繰り返される。
『泉夏が選べないのなら、俺が選んでもいい?』
わざとか、それとも本気なのか-明らかに値段の桁がひとつは多いだろう店の奥へ進んで行くものだから、泉夏は急いで彼を呼び止める羽目となる。
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