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桜の季節が巡っても~追憶~
第55章 出発前の甘い夜2(再編中)
「先生がそう言ってくれるのが嬉しい。私だけだって。…嫌なのは、私だけじゃなくなる事。もしもそんな時が来たら-」
-泣いてしまうかな。
泉夏が淋しげに微笑めば、秀王の表情は険しくなる。
「そんな事あるはずがない。絶対に有り得ない事を、どうして泉夏は考えているの?」
確かめるように頬に触れる、指先。
いつでも優しいその手に、心から全てを委ねられる。
「うん。だから先生、いつでも言って?私が好きだから…そう思ってくれるんでしょ?逆に言われなくなったら…嫌だから。だからもっと、ずっと、これからも毎日そう思っていて」
両腕を、彼に向かって伸ばす。
「私を欲しがって。私の全部を欲しいって言って-」
-ねえ、先生?
自分に縋ってくる彼女の手を待ちきれず。
秀王は泉夏の唇を塞いだ。
性急に舌を絡め、口内の全てを激しく奪う。
『愛おしい』-何度考えてみても、その想いに偽りはなかった。
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