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桜の季節が巡っても~追憶~
第55章 出発前の甘い夜2(再編中)
非現実的な事を口走ってる。
自分らしくない-笑われてしまうかもしれない。
でも。
それで明日も逢えるのなら。
恥を掻くくらいなんでもなかった。
それだけ、逢いたい。
とっても、逢いたい-。
「明日…またそうやって俺の名前を呼んで?」
-夢の中で。
ずっと言いたかったひとことを遂に放てば-彼女の顔が曇った。
一笑に付される以外の、期待にそぐわない何かを言われるのだろうか-秀王は不安を覚える。
「…秀も、来てくれないよ」
ようやく呟かれたその意味が、すぐには理解出来ない。
「『今夜は逢えるかな』って、毎晩思いながら眠るけど-」
-でも、ただの一度も夢に出て来てくれた事はない。
悲痛な目で、泉夏は吐露した。
「私に逢いたいのなら、秀が来て」
いつかも口にしたような台詞。
勿論、普段の自分は言えない。
でも最後だと思って。
でも最後の夜だから。
ちょっと大胆なそれも、自分でも驚くほどすんなり言えた。
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