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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
「ササキ君の隣りの…そう、君。悪いんだけど、ササキ君が戻って来たら、どっか空いてる席に移動してもらえるように言ってもらえる?」
まずない事だが、万一ササキ君が『どうしてもこの席じゃなければ嫌だ』と思ってたとしても、これで大樹に『避けて欲しい』とは主張出来なくなった。
龍貴の言いつけは最早ここでも絶対で、誰も文句など言えない。
ササキ君の左隣りの男子は全力で頷き、与えられた使命を果たす事を誓った。
「ほら、これで安心して座れるよ、伊東君」
龍貴のだめ押しに『ササキ君がいた場所だから座れない』と断る理由はなくなった。
大樹はようやく『ササキ君の席』に腰を下ろした。
「…なんか、ごめん」
-隣り、良かったかな。
大樹に小声で謝まれ、泉夏は急いで首を振った。
「いいに決まってるよ。こっちこそ龍がいつも無理矢理…色々とほんと、ごめんね?」
むしろ肩身が狭いのはこちらの方だった。
泉夏は縮こまる。
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