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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
去年成人し、ようやくお酒が解禁になった。
嫌いじゃないし、体質的に受け付けなくもないけれど-お酒の美味しさは、実はまだよく分かってなかったりする。
食事の度に飲みたいと思わないし、飲み会に頻繁に誘われたいとも思わない。
だから彼と一緒にご飯を食べる際もなんの疑問も持たず、アルコールは抜きの前提だった。
でももしかして、そんな子供のような自分に配慮して、合わせてくれてたのだろうか。
本当は『飲みたい』って思っていたのかな。
あの優しい彼の事だ、十分有り得る。
だとしたら、申し訳ない。
動物園や水族館も悪くない。
けど、十も年上の彼氏なのだから、今度逢えた時はもうちょっとおとな向けの場所にも行こう。
夜にお酒を一緒に飲むデートも素敵だな-早くも次の再会に心躍らせてしまう。
「まあ、あの有栖川先生なら煙草は当然やらないし、酒もせいぜい嗜む程度だろうよ。容易に想像つく」
龍貴の小馬鹿にしたようなそれに、泉夏は妄想の世界から引き戻される。
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