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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
そんなストレートに言わなくても、もうちょっと他に表現の仕方があるだろうと思う。
ほとんど寝なかったのは事実だけど-『一晩中好きに』だなんて。
泉夏が赤く熟した頬でひたすら狼狽えていれば、遠慮がちな声が上がる。
「あのさ…先生って、誰?」
テーブルを挟んで真向いに座っていたひとりの男子が、疑問を発した。
泉夏は息を呑む。
「先生って…有栖川先生って、ひょっとして昔大学にいたあの…?」
大樹と、いつの間にか自分の席に戻って来ていた麻衣の視線がこちらに注がれた。
固有名詞を出された泉夏の動揺は、より大きくなる。
「有栖川先生?」
「そんな名前の先生、うちの大学にいたっけ?」
テーブルの隅の学生にまで『有栖川先生』の名が瞬く間に広がってゆき、泉夏はどう反応したらいいのか分からなくなる。
色々と自分なりに考えて、今まで彼の事はあえて伏せてきた。
なのにまさかこんな形で、こんな場で、口にしてしまうなんて。
自分が発端で名前を出したわけじゃないけれど-なんとも思わず、つられて何度も声にしてしまっていた。
ほとんど寝なかったのは事実だけど-『一晩中好きに』だなんて。
泉夏が赤く熟した頬でひたすら狼狽えていれば、遠慮がちな声が上がる。
「あのさ…先生って、誰?」
テーブルを挟んで真向いに座っていたひとりの男子が、疑問を発した。
泉夏は息を呑む。
「先生って…有栖川先生って、ひょっとして昔大学にいたあの…?」
大樹と、いつの間にか自分の席に戻って来ていた麻衣の視線がこちらに注がれた。
固有名詞を出された泉夏の動揺は、より大きくなる。
「有栖川先生?」
「そんな名前の先生、うちの大学にいたっけ?」
テーブルの隅の学生にまで『有栖川先生』の名が瞬く間に広がってゆき、泉夏はどう反応したらいいのか分からなくなる。
色々と自分なりに考えて、今まで彼の事はあえて伏せてきた。
なのにまさかこんな形で、こんな場で、口にしてしまうなんて。
自分が発端で名前を出したわけじゃないけれど-なんとも思わず、つられて何度も声にしてしまっていた。

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