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桜の季節が巡っても~追憶~
第58章 ふたりとも好き3(再編済)
息を潜めて待つ間は、いつも酷く長く感じる。
テーブルに頬杖をつく龍貴の横顔を凝視していれば、ほんの僅かの後のち、それは柔らかな空気を纏った。
瞳は狭まり、口元が緩む。
「そりゃもう、この俺が惚れるぐらいだから『最高にいいオンナ』に決まってる」
少しの偽りも誇張も含まれない龍貴のひとことに、泉夏の鼓動は数倍速まった。
最上の褒め言葉に、男子達の目は爛々らんらんと輝き『最高にいい女』がどこのどういう女なのか、龍貴に矢継ぎ早に質問が浴びせられる。
最も訊きたいのは-無論、失恋に至る経緯。
わやわやと群がる男子学生をいつもの調子で巧みにかわす龍貴を眺めながら、泉夏はなんとも言えない思いに駆られる。
どこまでも沈んでゆきそうな気分を図らずも止とどめてくれたのは、親友の麻衣だった。
「麻衣ちゃん?」
-どうしたの?
ワイシャツの袖をぎゅっと握られ、龍貴は麻衣に注意を払った。
テーブルに頬杖をつく龍貴の横顔を凝視していれば、ほんの僅かの後のち、それは柔らかな空気を纏った。
瞳は狭まり、口元が緩む。
「そりゃもう、この俺が惚れるぐらいだから『最高にいいオンナ』に決まってる」
少しの偽りも誇張も含まれない龍貴のひとことに、泉夏の鼓動は数倍速まった。
最上の褒め言葉に、男子達の目は爛々らんらんと輝き『最高にいい女』がどこのどういう女なのか、龍貴に矢継ぎ早に質問が浴びせられる。
最も訊きたいのは-無論、失恋に至る経緯。
わやわやと群がる男子学生をいつもの調子で巧みにかわす龍貴を眺めながら、泉夏はなんとも言えない思いに駆られる。
どこまでも沈んでゆきそうな気分を図らずも止とどめてくれたのは、親友の麻衣だった。
「麻衣ちゃん?」
-どうしたの?
ワイシャツの袖をぎゅっと握られ、龍貴は麻衣に注意を払った。

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