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桜の季節が巡っても~追憶~
第59章 決断と独占の果て1(再編中)
なんて言われるだろうー胃がきゅっと縮む。
しかし、恥ずかしさから俯いた泉夏の耳に届いた第一声は、拍子抜けするほど全く関係ないものだった。
「電話しても繋がらないから、エレベーターまで様子を見に行こうとしてたんだ」
-でも、その必要はなかったみたいだ。
ばつが悪そうに笑う秀王の手にはスマートフォンと、部屋のカードキーが握られていた。
「…お手洗い、寄ってから行くって」
電話、してくれてたんだ-マナーモードにして、ハンドバックの中に入れていたから、気付かなかった。
数ヶ月振りに間近で見る彼の笑顔にどきまぎしながら、泉夏はやっとの思いで言葉を紡いだ。
「うん。ホテルに着いたって電話をもらって、部屋で大人しく待ってたんだけど。ちょっと遅いかなって心配…半分以上は待ち切れなくなってしまった」
-急かすつもりは、全然なかったんだけど。
申し訳なさそうな笑みが、秀王に浮かんだ。
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