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桜の季節が巡っても~追憶~
第59章 決断と独占の果て1(再編中)
「そのままで十分だって思ってる。なのにそんなに気合入れて来られたら…泉夏を真面に見る事も出来ない。ほんとに可愛くて、綺麗で…さっきからどきどきして仕方がない」
-もう、心臓が壊れそうだ。
ぎゅっとされて、低音で囁かれる。
鷲掴みされた心が甘く、甘く、疼いてゆく。
「…いっつも、大袈裟過ぎだから」
最上の賛辞に、胸がくすぐられる。
とてもこそばゆくて-とっても、嬉しい。
だけど例によって素直になれず、ともすれば迷惑に感じているような事を口走ってしまう。
けれどそれは杞憂だった。
意に介さないどころか、冗談の要素が微塵も含まれてない事を彼は言い出す。
「本気だ。そろそろ本気で心臓がもちそうにない」
流石にオーバーだと、一笑に付すはずだった。
けれど実際に苦しそうな吐息を耳元に受け、本当にどうかなってしまうんじゃないかと一瞬錯覚してしまう。
泉夏が身動みじろぎ出来ずにいれば、秀王は更なる動揺を彼女に与える。
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