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桜の季節が巡っても~追憶~
第11章 朝帰りの出来事2
案の定、龍貴は即否定してくる。
「朝帰り大いに結構。好きなだけやりゃいいじゃん。遊べるのも今の内だけだって。思う存分遊んどけって。涼と違って、俺はそういうの全然恥ずかしいとも、なんとも思わない」
そして、煙草の灰を灰皿に落としつつ、続けた。
「尤(もっと)も。俺の場合は今日の夜家を出たとして、一週間後の朝に帰る…そんな感じだったけどな」
愉快そうに喉を鳴らす息子の姿に、百合子は頭が痛い。
苦労の連続だった日々を思い出し、久々に泣きたくなってくる-よく自分はこんな子供を見捨てず、育ててきたな、と…。
おばちゃん、かわいそ…百合子を横目に、泉夏は気の毒そうに息を吐(つ)く。
ほんと、龍貴には、誰も敵わない。
「そもそも、お前が朝帰りしたってのも、俺が目撃したんじゃないし。朝早くから、いちいち外の様子なんか伺ってるかっつーの。ストーカーじゃあるまいし。そんな暇あったら、ぎりぎりまで寝てる」
天井に煙を吐きつつ、龍貴は自分の母親を見た。
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