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桜の季節が巡っても~追憶~
第11章 朝帰りの出来事2
そういうのは分かってて、帰って来てる。
偶然そうやって、誰かに見られるかもしれないのを分かって、帰って来てる。
だから自分は自業自得だとして、家族(特に兄)には、もしかしたら迷惑はかけてしまうかも-申し訳ないなと、一応心の中ではちゃんと思っては、いる。
その辺は普段は気を付けてるつもりだ。
こんな早い時間なんかは滅多にない。
でも。
でも、今日は-。
左手首に嵌めた腕時計を見、決して行儀がいいとは言い難い、軽い舌打ちをする龍貴。
どうやら行きたくはない-しかし、行かなくてはならない場所へ向かう時間になったようだった。
そんな彼を横からぼんやり見ていた泉夏だったが、やがて双眸を見開く。
驚く龍貴にお構いなしに、彼の左手を力づくで奪い、時間を二度、確認する。
九時になろうとしてる。
「おばちゃん、ごちそうさま。私、そろそろ行かないと-」
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