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桜の季節が巡っても~追憶~
第13章 デート前の波乱1
支度をしようとベッドを下りた泉夏だったが、その拍子、漂ったそれに、苦く笑った。
「髪も服も、煙草の匂いがついてるね」
突如として話を振られ、秀王は戸惑ってしまう。
「折角の先生とのデートの日なのにね」
髪型も化粧も、洋服もばっちりきめてきたのにな-ぼやきつつ、ベッドの上の鞄から、化粧ポーチを取り出す。
明るい窓際で化粧が崩れてないか確認しよう-移動を始めたその顔は、口で言う程、決して嫌がっていなかった。
秀王は、返す言葉も思い付かず、ただ、彼女の横顔を見詰めるしかなかった。
やがて彼女は別の何かも気になったらしく、自らの肩や腕に鼻先を寄せた。
煙草ではない、もうひとつの、匂い。
煙草の時と同じように、嫌がらず。
寧ろ、嬉しいのでは-そう、思ってしまいそうな表情で、彼女の口元が綻んだ、気がした。
その瞬間を目にした途端、彼の頭の中で、何かが爆ぜた。
床にばら撒かれる、化粧道具。
「髪も服も、煙草の匂いがついてるね」
突如として話を振られ、秀王は戸惑ってしまう。
「折角の先生とのデートの日なのにね」
髪型も化粧も、洋服もばっちりきめてきたのにな-ぼやきつつ、ベッドの上の鞄から、化粧ポーチを取り出す。
明るい窓際で化粧が崩れてないか確認しよう-移動を始めたその顔は、口で言う程、決して嫌がっていなかった。
秀王は、返す言葉も思い付かず、ただ、彼女の横顔を見詰めるしかなかった。
やがて彼女は別の何かも気になったらしく、自らの肩や腕に鼻先を寄せた。
煙草ではない、もうひとつの、匂い。
煙草の時と同じように、嫌がらず。
寧ろ、嬉しいのでは-そう、思ってしまいそうな表情で、彼女の口元が綻んだ、気がした。
その瞬間を目にした途端、彼の頭の中で、何かが爆ぜた。
床にばら撒かれる、化粧道具。

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