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桜の季節が巡っても~追憶~
第13章 デート前の波乱1
今まで一度だって思った事はない。
いつだって大事に。
いつだって大切に。
いつだって優しく。
乱暴にされた事なんて、今までに一度だって。
それなのに。
窓に押し付けられた背は痛みを伴い。
その口付けは思いやりの欠片もなく、ただ己の欲望のままに。
泉夏は初めて、目の前の彼を怖い-そう、思った。
荒い息を吐(つ)きながら、恐れのそれで彼を見上げる。
強張った表情。
何かを言いたげに開(あ)くのに、何も言葉を発する事の出来ない唇。
今にも涙が零れそうな瞳。
彼女に、こんな顔をさせるだなんて-秀王は泉夏の身体を掻き抱いた。
「…ごめん」
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