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桜の季節が巡っても~追憶~
第16章 三年目のデート1
『何もしてやれてなくないよ』
そう言ってくれる彼女に。
増々、心奪われる。
どんどん、好きになってゆく。
ただ、その顔が見たかった。
ただ、機械を通さない、声が聞きたかった。
そして、その指先にでも、触れられれば。
そして、その身体を、抱き締められれば。
逢えない日々、願うのは、それだけだったのに。
ずっと、願ってた事は、逢ってすぐに全部が一遍に叶ってしまった。
あんなに毎日、毎晩、願っていた事は、実際には呆気なく。
その次には、当然のように、彼女の全てを求めて。
我が物顔で、彼女の身体を組み敷いて。
したい-そう、思ってなかったと言ったら嘘になる。
けれど。
あんなにも簡単に求めてしまうとは。
あんなにも激しく欲してしまうとは。
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