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桜の季節が巡っても~追憶~
第18章 日曜日の朝1
「ママ、お兄ちゃんは?どうなったの?お泊りは?」
矢継ぎ早に質問すれば、絢子は苦笑いしつつも答えてくれた。
「今回は特別に許可する。月曜の朝は昨日みたく、早朝には帰ってくるな。以上」
「…帰って来ようにも無理だよ。月曜は朝一から大学だから。帰りは夕方だよ」
「なら、問題なしね」
絢子は笑って、朝食の材料を冷蔵庫から取り出しにかかる。
泉夏は信じられないという風に、自分の母親をまじまじと見詰める。
「どうやって、お兄ちゃんを説得してくれたの?」
「説得なんて大袈裟なものじゃないわよ」
鍋を取り出し、水を張る。
IHヒーターにかけ、湯を沸かし始める。
「じゃあ、何?」
どんな魔法の言葉で、あの兄をあっさり丸め込んでくれたのか。
母親の隣りまで詰め寄る。
「内緒」
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