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桜の季節が巡っても~追憶~
第19章 日曜日の朝2
大事にしてくれてる。
大切にしてもらってる。
好きだって言ってくれた。
私、先生に愛されてるよね-?
泣かないって誓ったばかりなのに、どうしてこうも彼を前にすると、涙腺が緩み出すのか。
泉夏は唇を噛み締め、激しく波立ち始めた胸のざわめきを、どうにか落ち着かせようと試みる。
「…悪かったよ」
いつもの前兆を即座に感じ取り、彼にしては珍しく、龍貴は謝罪を口にした。
「らしくない事言った。俺が悪い。俺が悪かった」
当たり前ように、伸びる、龍貴の右手。
頭を撫でられる直前。
泉夏は弾かれたように、慌てて数歩、後ずさった。
宙を掴む、彼の、手。
心底驚いたような、目。
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