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桜の季節が巡っても~追憶~
第19章 日曜日の朝2
もうそんな事、気にしない。
一度は拒否したのに、再び触れてくれるその手が、嬉しい。
先生にはちゃんと説明するから、大丈夫。
そう、思っていたけれど。
あからさまに、こんなにもぐいぐい押しつけられると、微かどころじゃない移り香になってしまう。
それは、新たな火種になり兼ねない。
「今度こそ先生、ぶち切れるかも」
肩を揺らす、龍貴。
楽しくて仕方ない-そんな彼の様子を横目に、泉夏は溜め息を吐(つ)く。
「…先生を、苛めないで」
明らかに遊んでる龍貴に、泉夏は忠告する-彼には、なんの効果もないのは、百も承知で。
「お前、泣くの止めたの?」
そんな泉夏に、龍貴は残念そうに声を掛ける。
「…泣かない。だって、昨日、龍と約束もしたし」
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