この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
桜の季節が巡っても~追憶~
第21章 三年目のデート4
「…」
彼の言葉に、泉夏は上手く返せない。
知らず、歩くスピードが緩慢になる。
その変化に気付いた秀王は苦笑し、俯いてしまった彼女の髪を撫でた。
「そんな風に落ち込まれると、こっちとしてもどうしていいか分からなくなる。本当に深い意味なく口にしてしまったけど、誤解させる言い方だったら、ごめんね?」
泉夏は無言で、数回、首を大きく振る。
「大人になってからでも行きたければ、いつでも行けた訳で。なのに、行かない期間がこんなに空いたのは-」
-単に一緒に行く相手が、いなかったから。
顔を上げた泉夏の瞳とぶつかった彼のそれは、微かに狭まっていた。
「他のひとはどうかよく分からないけど。俺は、あんまりひとりで行く場所じゃないかな。…泉夏は?」
「…私も。ひとりでは来た事はない」
「こうやって手を繋いで、一緒に行ってくれるひとがいなかったから。でも今日は、こんなに可愛い彼女と一緒に来れて、凄く嬉しい。二十年以上も、行く機会を待ってた甲斐があったな」
彼の言葉に、泉夏は上手く返せない。
知らず、歩くスピードが緩慢になる。
その変化に気付いた秀王は苦笑し、俯いてしまった彼女の髪を撫でた。
「そんな風に落ち込まれると、こっちとしてもどうしていいか分からなくなる。本当に深い意味なく口にしてしまったけど、誤解させる言い方だったら、ごめんね?」
泉夏は無言で、数回、首を大きく振る。
「大人になってからでも行きたければ、いつでも行けた訳で。なのに、行かない期間がこんなに空いたのは-」
-単に一緒に行く相手が、いなかったから。
顔を上げた泉夏の瞳とぶつかった彼のそれは、微かに狭まっていた。
「他のひとはどうかよく分からないけど。俺は、あんまりひとりで行く場所じゃないかな。…泉夏は?」
「…私も。ひとりでは来た事はない」
「こうやって手を繋いで、一緒に行ってくれるひとがいなかったから。でも今日は、こんなに可愛い彼女と一緒に来れて、凄く嬉しい。二十年以上も、行く機会を待ってた甲斐があったな」

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


