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桜の季節が巡っても~追憶~
第22章 三年目のデート5
「泉夏に笑顔でいて欲しいとは、常に思っているけれど。…正直、喜ばせるどころか、哀しませてきた事の方が遥かに多いのは、十分自覚してる。だから-」
-それは、残念ながら、出来ていない。
自嘲の色が、彼の双眸に濃く表れる。
自責の深い吐息が、僅かに開(あ)いた唇から、漏れる。
-先生は知らないだけだよ。
自身を追い込むばかりの彼に、泉夏は告げた。
「片想いをしていた頃は…それは、まあ、色々あって、楽しいばかりじゃなかったけれど。両想いになれてからは、幸せを沢山、貰ってる。それこそ、辛かった時期が、全て帳消しになるくらいには」
落ち込み続ける彼を、励ます為でもなく。
話を盛っている訳でも、勿論なく。
今、私が、どんなに満たされて。
どんなに、幸せなのか。
真実を、先生に、知って欲しい-。
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