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桜の季節が巡っても~追憶~
第23章 誕生日の贈り物1
それでも、嫌じゃない。
不快などころか、もっと、ずっと、私を見て笑っていて。
もっと、もっと、私の心を掻き乱して。
いつまでも、ずうっと、この手を離してしまわないで-…。
ねえ、泉夏-嬉しさに酔い痴れていると、秀王が呟いた。
泉夏は背の高い彼を、少し見上げるように、窺う。
「俺が仕事をして稼いだお金を、自分の楽しみの為にどう遣おうが、俺の自由なんだよね?」
彼の横顔が訊いてくる。
「勿論だよ、先生…!」
何を今更、当たり前の事を、改めて尋ねてくるんだろう-泉夏は不審に思いつつ、声を張り上げた。
「先生のお給料は、先生が自分の為に、全部好きに遣っていいに決まってる。だから-」
-私は、もう、十分だから。
-私の為には、もう、遣ってしまわないで。
そう、続けようとしたのに。
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