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桜の季節が巡っても~追憶~
第23章 誕生日の贈り物1
彼が何かを言おうと口を開きかけたけれど、間髪入れずに、泉夏は焼けるように熱い頬で言い放つ。
「頭が良くて、かっこ良くて、優しくって…非の打ちどころのない先生が、こんな私の事を好きになってくれて。信じられないけど現実で。そんな完璧な先生に愛されてるっていう思いが、私の小さな自信に繋がっていった」
あんなにも完璧なひとが好きになってくれた-こんな私でも、他人を惹き付ける何かをひとつくらい持っている。
あんなにも完全なひとが愛してくれた-ちょっと、自惚れてた。
彼の存在が、自分に自信を与えてくれていた。
「なのに、先生が自分は大した事ないだなんて。まるで自信がないなんて。そんな事を言われたら、元からなかった私の自信なんて、あっと言う間に消え失せるに決まってる。私の自信は、先生の完璧さの上に成り立ってる。先生には、今までと同じように、今まで以上に、完璧でいてもらわないと困るの。自信を持って、自分は凄いんだって思っていてくれなきゃ困るの。でないと、私が私に自信が持てないの。それとも先生は、私が自分にちっとも自信が持てないままでいいって言うの?」
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