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桜の季節が巡っても~追憶~
第25章 出発前の甘い夜1
「…好きって言いたかったの」
乱れた呼吸を整えながら、泉夏は囁く。
「さっきは先生に、好きって伝えたかったの」
微笑まれ、秀王は泣き笑いのような顔になる。
「でも。先生に間近で見詰められて…恥ずかしくなって言えなかった」
薄っすらと頬を染めるその姿は、なんて可愛いのだろう。
好きで。
好きで堪らないのは、自分の方だ。
こんな彼女を目の当たりにしたら。
ほら。
また好きになる。
もっと好きになってしまった-。
「泉夏…好きだよ」
いつも折れてしまいやしないかと、どきどきしながら抱く、細い身体。
壊れないように注意して触れるのだけれど、今は思い切り抱き寄せてしまった。
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