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桜の季節が巡っても~追憶~
第26章 出発前の甘い夜2
背後の彼に向き直り、今度は真正面から深いキスを交わす。
重なっていた秀王の唇は、やがて彼女のそこを離れ、首筋に移る。
その刺激に身体が震えるのと、背中からベッドの上に押し倒されるのは、同時だった。
「この事だよ、泉夏-」
自分を見上げる瞳に、秀王は薄く笑った。
泉夏は自分を見下ろす彼に、瞳孔を開いた。
いいの?-念を押され、泉夏は恥じ入りながらも小声で答える。
「…い、いいです」
頬を火照らせながら呟く姿がまた堪らなく可愛く思え、秀王は笑い、再度彼女に口付けた。
あの春の夜(よ)から、何度こうして口付けを交わせただろうと考える。
普通の恋人同士よりは、遥かに少ない。
そもそも。
想いが通じ合ってから、実際こうして逢えたのは、一週間にも満たない。
だから。
ほんとに。
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