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桜の季節が巡っても~追憶~
第28章 ふたりとも好き2
「吸う本数は変わんないから、結局毎日コンビニで一箱ずつ買ってるけどな」
その告白に泉夏は頭痛がする。
でも彼にとっては禁煙に向けての一歩だろうし、それは認めてあげればいいんだろうか。
そんな胸中を読まれたのか、灰皿に灰を落とした龍貴に先回りして釘を刺される。
「俺は褒められて伸びるタイプだ。間違っても『意味ない』なんて厭味は言うなよ」
「…まあ、龍にしては大きな前進だよね」
泉夏が呟けば、龍貴は笑って再びセブンスターを咥えた。
「分かればよろしい」
偉そうな物言いにいらっとしないでもなかったが、とりあえずその場は収める。
なんてったって、コンビニで奢ってもらった事だし。
店から漏れる灯りに縁どられた龍貴の横顔。
いつ見ても、ほんとに美味しそうに煙草を吸ってるな-知らずその顔に惹き込まれていれば、彼の唇が歪んだ。
「だからそんなに見惚れるなって。流石の俺でもちょっと吸い辛くなるだろ」
からかう龍貴の横顔に、泉夏は真っ赤に頬を染めた。
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