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桜の季節が巡っても~追憶~
第36章 濃蜜な再会3(再編済)
彼女の余りの迫力に、暫し圧倒されていた秀王だったが-やがて小さく頷いた。
口にこそ出さないが『たかが眼鏡』に何故ここまでこだわるのか-正直、理由が全く分からない。
分かりはしなかったが、かと言って別に困る事でもない。
ならばと、眼鏡を外そうと伸ばした手を素直に引っ込めた。
その瞬間。
心の底から嬉しそうな顔をした彼女に、訳が分からないながらも笑みが零れる。
自分を優しく包むその笑顔に、泉夏の顔は熱を帯びる一方だった。
「凄く可愛いよ、泉夏」
真っ直ぐに自分を見詰め、ひとかけらの冗談も抜きに褒め称えてくる彼に、胸の鼓動は速まるしかない。
「こんなにも可愛いひとが自分を好きでいてくれるなんて、未だに信じられない。それでも逢えば確信出来るかもって、思いながら帰って来たけれど」
眼鏡の向こうの双眸が、僅かに狭まった。
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