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桜の季節が巡っても~追憶~
第38章 濃蜜な再会5(再編済)
『もう一日が過ぎたね』って言ったばかりなのだから、そこから察して欲しい。
滅茶苦茶頭いいくせに、こういう事はほんとちょっと鈍感。
その頭脳を、こういう時こそ遺憾なく発揮して、先回りして慰めて欲しいのに。
そしたら少しは淋しさの度合いも減る-多分。
注意はしていたつもりなのに、見事に墓穴を掘ってしまったらしい。
泉夏の態度から薄々それを感じ取り、微かに苦笑した秀王はどうしたものかと思案する。
勿論、彼女には決して気付かれないように。
「考えてもどうしても分からない。泉夏に正解を教えて欲しいんだけど」
-だめかな?
これ以上彼女の神経を逆撫でせぬよう、秀王は自ら考える事を早々《はやばや》と放棄した。
些細な過ちでも、取り返しのつかない事態になる-この前で学習済みだった。
迂闊にすぐに謝って怒らせたりもした。
なのでとりあえず、それもやめておく。
久し振りのふたりの時を、間違っても言い争いなんかに費やしたくない-もっとも、自分はそんな事をするつもりは毛頭ないけれど。
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