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桜の季節が巡っても~追憶~
第41章 朝帰りの出来事3(再編済)
「…龍には本当に感謝してる。龍がいなければ、先生とはあの時別れたまま終わるはずだった。それを龍が繋ぎ止めてくれた。感謝してもしきれない。…ほんとに、ありがと」
「俺は何もしてない。俺はただ、ホテルまでお前を連れて行っただけだ。その後《あと》お前たちがどうなるかは、俺の与《あずか》り知らないところだ」
お礼も感謝も不要だといつも口癖のように言う、龍貴らしい答えだった。
彼は本当に、こんなにも優しい。
なのに自分は、傷付けた。
先生を選んだあの日、自分は彼を酷く-そう、思うと。
改めて、苦しくなってくる。
こんなにも優しい彼を自分は何故、あの時選べなかったのだろう。
どちらかひとりだけだから、当たり前なのに。
今更そんな事考えても仕方がない。
考えても結局、自分が最後に選ぶのは先生なのに。
形容し難い思いが、小さな吐息となって口をついて出る。
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