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桜の季節が巡っても~追憶~
第42章 デート前の波乱1(再編済)
「…先生」
彼女が、自分を呼んだ。
ようやく聞けた彼女の声に、心底安堵する。
柔らかな泉夏の身体を抱き直し、秀王は次の言葉を緊張しながら待つ。
自惚れてるかもしれないけれども-前置きをした彼女が、言いにくそうに開口する。
「違ったらもの凄く恥ずかしいんだけど。…先生、やっぱり私に怒ってる?」
その質問に、秀王の瞳孔は僅かに開く。
「それとも、龍に…?」
探るように呟かれ、秀王は躊躇する。
しかしやがて、自分の心に正直になる事を決めた。
「…怒ってない。龍にはいつだって、嫉妬してる」
自分ではそんなつもりは全くないけれど-秀王は泉夏を意味あり気に見た。
「だけど泉夏の目に、俺がそういう風に見えるとしたら…泉夏に対しては、知らず腹が立っている部分があるのかもしれない」
思いがけない彼の告白に、泉夏は息を呑む。
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