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桜の季節が巡っても~追憶~
第43章 デート前の波乱2(再編済)
吸わない自分からは決してする事のない匂いに?
彼女の身体のあちこちから漂う香水の理由《わけ》をあれこれ想像して?
幾度口付けたって消えはしなかった、彼の痕跡。
指で撫でれば、今度こそなくなってくれる?
なくなれば、この心の棘も抜けるのだろうか。
柔らかで滑らかな頬に触れようと手を伸ばせば、彼女が自分を呼んだ-『先生』と。
心なしか硬い声。
懸念する何かによって晴れない表情。
「…今度こそ、怒られちゃうかもだけど。でももう、隠し事はしたくないから」
『隠し事』?
秀王に緊張が走る。
「私。どきどきしてしまって。先生と同じように」
か細く告げられる。
「…何に?」
訊きたくないと思う反面、訊かずにはいられない。
秀王が先を促せば、言い淀んでいた泉夏は、おずおずと口を開《ひら》いた。
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