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桜の季節が巡っても~追憶~
第43章 デート前の波乱2(再編済)
「…龍に。私、龍に抱き締められて、凄くどきどきしてしまった」
-これって、良くない事だよね?
自分を頼り。
自分の答えを純粋に待つ目。
冷静沈着に振る舞うだけで精一杯で、そんな事を訊かれても返答のしようがなかった。
「…いきなり抱き締められたりしたら、びっくりしてしまわない?」
笑みさえ浮かべ、秀王は言うしかない。
「…うん」
胸の中の彼女が素直に同意してくれ。
それが正解だったのなら、色んな意味で自分も大いに助かった。
ならばと早々に終わりにしたかったのに、疑問は途切れなかった。
「確かに驚きもしたけれど、もっと抱き締めていて欲しいとも思ってしまった。先生と同じように、龍にも思ってしまった。これはだめだよね…?」
肩を竦めて懺悔する彼女に、今度こそ秀王は言葉を失う。
彼女は自分を不快にさせてしまうかもしれない覚悟で、訊いてきている。
それは理解出来る。
けれど残念ながら、その答えを求められても、自分は困ってしまうだけだった。
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