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桜の季節が巡っても~追憶~
第45章 三年目のデート1(再編済)
「ごめん。意地悪な言い方だった」
間違っても泣かせたりなんかしたくない。
哀しませたくて喋ったのではない。
秀王は即座に謝罪する。
「行っていいって、行って欲しいって、思ったのは本当。…でも、行って欲しくないなって思ったのも事実だ。自分でもどっちなんだって、笑ってしまうけど」
おずおずと面を上げた彼女と、視線が合った。
その柔らかな頬に指を伸ばし、秀王は続けた。
「泉夏の事だけは、平静でいられなくなる時がある。なんでもないって分かっているのに、必要ない事ばかり考えて、やきもきしたりなんかして…。そんな自分が滑稽で仕方ないけど-」
-でも、どうしようもない。
微笑み。
優しく頬を撫でてくれる彼に、泉夏はふるふると顔を振った。
「おかしくないよ」
「そう?」
「そんな風に先生が想ってくれてるのを、知らなくて。私を好きでいてくれるのは勿論分かってたけれど。うまく言えないけど…その、もっと落ち着いていられるのかと」
大学での彼は、冷静沈着だった。
自分の感情を剥き出しにして、激しくぶつけてくる事なんか一度もなかった。
間違っても泣かせたりなんかしたくない。
哀しませたくて喋ったのではない。
秀王は即座に謝罪する。
「行っていいって、行って欲しいって、思ったのは本当。…でも、行って欲しくないなって思ったのも事実だ。自分でもどっちなんだって、笑ってしまうけど」
おずおずと面を上げた彼女と、視線が合った。
その柔らかな頬に指を伸ばし、秀王は続けた。
「泉夏の事だけは、平静でいられなくなる時がある。なんでもないって分かっているのに、必要ない事ばかり考えて、やきもきしたりなんかして…。そんな自分が滑稽で仕方ないけど-」
-でも、どうしようもない。
微笑み。
優しく頬を撫でてくれる彼に、泉夏はふるふると顔を振った。
「おかしくないよ」
「そう?」
「そんな風に先生が想ってくれてるのを、知らなくて。私を好きでいてくれるのは勿論分かってたけれど。うまく言えないけど…その、もっと落ち着いていられるのかと」
大学での彼は、冷静沈着だった。
自分の感情を剥き出しにして、激しくぶつけてくる事なんか一度もなかった。

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