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桜の季節が巡っても~追憶~
第48章 日曜日の朝2(再編済)
「その涙を武器にするの、いい加減やめろ」
苦虫を噛み潰したようなそれと共に龍貴は最後のひと吐きをし、セブンスターを灰皿で揉み消した。
「…してないもん」
龍貴の言葉が心外だった泉夏は、小さくもはっきりと否定する。
「お前、俺といるといっつもそれじゃん。流石の俺も、結構参ってるんだけど?しかも昨日『もう泣くな』って、釘を刺したばっかだろ。泣くなら先生の前で泣けよ。先生困らせてやれ」
とんでもない提案に、泉夏は即、首を横に振る。
「…先生は困らせたくない」
「何、俺はいいっての。お前も随分酷い事を、平気で言うようになったじゃん?」
「龍の事だって、困らせようなんてこれっぽっちも思ってない。そんな言い方しないでよ。たまたまそうなっちゃうだけで」
たまたまねぇ-龍貴は腕時計を確認し、溜め息を吐いた。
「ま、いいけどさ…いや、良くもないけど。とにかく俺、そろそろ仕事行かないと」
肩を落とす龍貴に、泉夏は目を丸くした。
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