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桜の季節が巡っても~追憶~
第48章 日曜日の朝2(再編済)
彼に会った瞬間につい『しまった』なんて顔をしてしまったのは、正直言えば警戒も含んでた。
でも、自分がまた彼を巻き込んでしまわないかという思いも大きかった。
いつだって彼は、あくまでも自分を思いやり、親切からしてくれてる。
自分が泣いたりなんかした為に、今回の事はとんだとばっちりだったと思う。
お互い顔さえ合わさなければ、同じような事は少なくとも起こらないから。
だからせめて今日はって思っていたのに-。
「有栖川先生、怒り狂ってた?」
龍貴の横顔が呟いた。
相変わらず、表情に変化は見られない。
「…怒ってなんか」
泉夏は急いで首を振った。
怒ってるのは、そう訊いてくる彼の方ではないのか?
彼を注視していると、やがてその唇が歪んだ。
「なら、いんだけど。俺、まだ死にたくないし」
泉夏に向き直り、龍貴はその整った顔に微笑みを纏った。
「今度こそ殺されると思ったら、怖くて一瞬びびっちゃったじゃん。命拾いしたな」
「いや。だからさ、死ぬとか殺すとか-」
-そんな事、するわけがない。
物騒な言葉の羅列に、改めて泉夏は呆れた。
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