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桜の季節が巡っても~追憶~
第50章 三年目のデート4(再編済)
「ついつい見入っちゃってた」
-どれくらい見てたかな?
冷や冷やしながら泉夏は訊いたのだが-彼の返事は拍子抜けするものだった。
「五分くらいかな?」
自分の感覚では三十分くらい経ってた気すらしてたので、意外に思いつつもその答えに胸を撫で下ろす。
次の展示物へと進む途中。
鰯の群れに夢中になってた自分を棚に上げ、泉夏は拗ねたような声を上げた。
「言ってくれれば次に進んだのに」
「うん。でも水族館なんてかなり久々だし…正直、物心ついてから今まで、片手で足りるくらいしか来た事がなかったりする。だから、俺もじっくり見て回りたいって思ってたから」
秀王は笑った。
「十年振りくらいかな、こういう所に来るのは」
「そんなに昔?」
泉夏は驚く。
確かにそんなに頻繁に訪れる場所ではないにしろ、片手で足りるほどって-流石にちょっと少な過ぎではないだろうか。
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