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桜の季節が巡っても~追憶~
第50章 三年目のデート4(再編済)
「泉夏は、最後に来たのはいつぐらい?」
「私は一年くらい前…かな?」
「そうなんだ?…まあ俺の場合、ちょっと色々あったりもして…多分一番訪れる機会が多いであろう子供の頃に、機会を逃したのが大きかったかもしれない」
何気ない彼のひとことだったが、でもその内容は決して軽いものでもなく。
泉夏は上手く返す事が出来ない。
知らず、歩くスピードが緩慢になる。
俯いてしまった泉夏に、秀王は苦笑した。
「そんな風に落ち込まれると、こっちとしてもどうしていいか分からなくなる。本当に特に意味なく事実を述べただけなんだけど…誤解させる言い方だったらごめんね?」
泉夏は無言で数回、首を大きく振る。
小学校に入学する予定の春に事故に遭い、両親を亡くした事は話してくれていた。
そのショックで記憶を失ってしまった事も。
でも、その事故からの後、彼がどんな人生を送ってきたかはほとんど分からない。
もしかしたら教えてくれるかもしれないけど-どう考えても、気軽に訊ける話題ではなかった。
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