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桜の季節が巡っても~追憶~
第50章 三年目のデート4(再編済)
正直、気になるけど。
心配だけど。
少なくとも、自分からはとても尋ねられない。
「母方の祖父母が引き取ってくれて、大事に育ててもらったよ」
胸中を見透かされたかのように突然告げられて、泉夏は急いで彼を見た。
「大学まで行かせてもらった。せめてそこから先は自分で学費を稼いでって考えていたのに、院まで進学させてもらって。大切に思ってくれてなければ…多分そこまではしてくれない」
穏やかな口調で語るその姿は-不幸とは程遠かった。
「土日も関係ないような仕事をふたりともして忙しかったから、学生だった自分とは休みが合わなくて、頻繁にどこかに連れて行ってもらってた記憶は確かにないけれど。でも長期の休みには必ず旅行にも行ってたし、遠出は出来なかった代わりでもないけれど…図書館にはよく一緒に行ってたな」
「としょ…?」
「うん。ふたりとも、とても本が大好きな人達だったから。一緒に行くうちに、いつの間にか俺も自然とそうなってた」
その笑みは揺るぎない幸せに満ちていた。
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