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桜の季節が巡っても~追憶~
第50章 三年目のデート4(再編済)
「泉夏が思ってくれてるほど、全然もてない」
-なんの自慢にもならないけれど。
自嘲気味に付け足さる。
「だから一緒に行こうって誘ってもらえて、本当に嬉しかった。今日来なければ、もしかしたらもう一生足を運ばない場所になってたかもしれない」
「…大袈裟に言い過ぎだよ、いつも」
例えこの凌ぎの言葉であれ、とっても嬉しかった。
でもそれを、素直に表現出来ない。
泉夏が低く呟けば、繋いだ手に力が籠った。
「泉夏は俺の知らない世界を沢山知ってる。色んな場所に連れて行ってくれて、色んな事を教えてくれて。泉夏は俺の先生だから」
「…だから、大袈裟。ただ水族館に来てるだけじゃん」
温かな笑顔に、どんどん涙腺は緩んでしまう。
「まだ数える程しか泉夏と一緒に過ごせていないけど。何をするにも新鮮で、楽しくて…なんでこんなにも俺を喜ばせる術《すべ》を知っているのか-」
-教えて欲しい。
その微笑みは、もうだめだった。
瞳が潤む。
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