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奥手なオークが貞操の危機!?
第1章 1
ベオが飲みかけていたカップを取り落とし、床へと転がり落ちる。
「この茶……何をいれやがった?」
「ふふふふふふ、薬学科の淫魔ちゃんに特別に作ってもらった媚薬を少々♡」
「くそっ、体が……体が熱い!」
「その熱、私が冷ましてあげましょうか?」
「い、いやだ。エッチなことをするつもりだろう」
「あら、じゃあここでだらしなく転がったまま、パンツの中に出しちゃいますか?」
「くうっ!」
「安心なさってください、結婚するまで貞操を守りたいというあなたの意志は尊重いたします。『最後まで』はしませんから、ね」
「う……」
けっきょくは妖しく微笑むエルフに屈服するしかないのだ。ベオは牙の間から苦しく言葉を吐く。
「せめて……人のいないところに連れて行ってくれ」
「もちろんですわ。アーニャちゃん、肩を貸して差し上げて」
女騎士が震えながら差し出した手につかまって、ベオは体を起こす。体中の血が沸騰するような気がして、大きな体がふらついた。
「すまない、重いだろ」
「いいや、全然だ。そこらの女とは鍛え方が違うんだから気にするな。それより、な……」
アーニャは伏目がちになって、消えそうに震える涙声を出した。
「……ごめん」
「そうか、これは全部計画された行動だったんだな」
「うん」
「つまり、二人のうちのどちらかが俺の目を引いているうちに、もう一人がクスリを仕込む……」
「うん。ごめんなさい」
その声が今にも消えてしまいそうなほど頼りなくて、いつもなら強気な彼女がしおれきった花のようにうなだれているから……ベオはワザと彼女の肩に体重を預けて、その体を抱きしめた。
「悪いと思うなら、しっかり支えてくれ、それでチャラにするから……」
「うん!」
こうして三人は、学生寮にあるベオの居室へと向かったのである。
「この茶……何をいれやがった?」
「ふふふふふふ、薬学科の淫魔ちゃんに特別に作ってもらった媚薬を少々♡」
「くそっ、体が……体が熱い!」
「その熱、私が冷ましてあげましょうか?」
「い、いやだ。エッチなことをするつもりだろう」
「あら、じゃあここでだらしなく転がったまま、パンツの中に出しちゃいますか?」
「くうっ!」
「安心なさってください、結婚するまで貞操を守りたいというあなたの意志は尊重いたします。『最後まで』はしませんから、ね」
「う……」
けっきょくは妖しく微笑むエルフに屈服するしかないのだ。ベオは牙の間から苦しく言葉を吐く。
「せめて……人のいないところに連れて行ってくれ」
「もちろんですわ。アーニャちゃん、肩を貸して差し上げて」
女騎士が震えながら差し出した手につかまって、ベオは体を起こす。体中の血が沸騰するような気がして、大きな体がふらついた。
「すまない、重いだろ」
「いいや、全然だ。そこらの女とは鍛え方が違うんだから気にするな。それより、な……」
アーニャは伏目がちになって、消えそうに震える涙声を出した。
「……ごめん」
「そうか、これは全部計画された行動だったんだな」
「うん」
「つまり、二人のうちのどちらかが俺の目を引いているうちに、もう一人がクスリを仕込む……」
「うん。ごめんなさい」
その声が今にも消えてしまいそうなほど頼りなくて、いつもなら強気な彼女がしおれきった花のようにうなだれているから……ベオはワザと彼女の肩に体重を預けて、その体を抱きしめた。
「悪いと思うなら、しっかり支えてくれ、それでチャラにするから……」
「うん!」
こうして三人は、学生寮にあるベオの居室へと向かったのである。