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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編
「……またね、また逢ってくださいねっ……」
そう言いながらマンションを出る宏樹くんを見送った。
―――何だろ?
最近宏樹くんがちょっと怖い。
首を傾げていると、
お隣の奥さんが荷物を抱えて出てきた。
「あらぁ、こんにちは〜!甥っ子さん遊びに来てらしたのねぇ」
『そうなんですよー。
心配性でちょくちょく遊びに来るんです…
大丈夫ですか?』あたしはサンダルを履いて出て、お隣さんの荷物を一緒に抱えた。
宏樹くんのことは〔遠い親戚だ〕と言ってある。
お隣の奥さんは『甥っ子』だと勘違いしたまま覚えているみたい。
あたしにしてみれば、
どっちでも構わないんだけど。
「ありがとう、
エレベーターまで行けるかしら?」
エレベーターまで荷物を運ぶ。
「悪いわねぇ」
あはははと豪快に笑う奥さん。
―――このマンションには高収入の旦那を持つ人間しか住んでいない。
1人2人、独身女性で経営者もいるが……
あたしは結婚して直ぐに〔このマンションに住みたい〜〕とたーくんに駄々をこねた。
憧れのマンションライフがどうしても欲しかった。
その際に父のお金を遣い調べて、
このマンションは皆他人行儀で他の家庭に関心無し…ということが分かった。
雑談するのも隣の奥さんくらいだ。
隣の奥さんは40代半ばくらいだろう。
キレイで穏やか。話し方がサバサバしている。
「誰なの?」と訊かれてはいないけれど、
『親戚の男の子が頻繁に出入りしますので、怪しい者じゃありませんから』と先手を打っておいた。
そう言いながらマンションを出る宏樹くんを見送った。
―――何だろ?
最近宏樹くんがちょっと怖い。
首を傾げていると、
お隣の奥さんが荷物を抱えて出てきた。
「あらぁ、こんにちは〜!甥っ子さん遊びに来てらしたのねぇ」
『そうなんですよー。
心配性でちょくちょく遊びに来るんです…
大丈夫ですか?』あたしはサンダルを履いて出て、お隣さんの荷物を一緒に抱えた。
宏樹くんのことは〔遠い親戚だ〕と言ってある。
お隣の奥さんは『甥っ子』だと勘違いしたまま覚えているみたい。
あたしにしてみれば、
どっちでも構わないんだけど。
「ありがとう、
エレベーターまで行けるかしら?」
エレベーターまで荷物を運ぶ。
「悪いわねぇ」
あはははと豪快に笑う奥さん。
―――このマンションには高収入の旦那を持つ人間しか住んでいない。
1人2人、独身女性で経営者もいるが……
あたしは結婚して直ぐに〔このマンションに住みたい〜〕とたーくんに駄々をこねた。
憧れのマンションライフがどうしても欲しかった。
その際に父のお金を遣い調べて、
このマンションは皆他人行儀で他の家庭に関心無し…ということが分かった。
雑談するのも隣の奥さんくらいだ。
隣の奥さんは40代半ばくらいだろう。
キレイで穏やか。話し方がサバサバしている。
「誰なの?」と訊かれてはいないけれど、
『親戚の男の子が頻繁に出入りしますので、怪しい者じゃありませんから』と先手を打っておいた。