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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編
「あと2㎞くらいですね〜」
運転手はのんびりと安全運転で走行していた。
あたしはホームセンターにてグッズを買い、
2時間近くが経った。
「この辺りは避暑地で有名でしたよねぇ。
バブルが弾ける前なんて、人間がうじゃうじゃ住んでましたしなぁ」
安穏とした運転手。
あたしは時人にメールを送信し続けた。
〔時人、すぐに行くからね〕
〔待っててね、大丈夫よ〕〔その人に逆らっちゃダメ。大人しくしておいてね〕
返信はこない。
けど、依然として携帯の電源は入っている。
ピリリ♪♪
『はいっ!!』
スマホが鳴った。
瞬間的に出る。
「……碧さん、本当に?
本当に、俺と別荘に住んでくれるの?」
『……そうよ。
そのために今、タクシーで向かってるの。
もうすぐ着くわ。
時人は?時人は大丈夫?』
「…時人くんは寝ちゃってるよ。
疲れたのか、スースー寝てる」
『……あなた……
何かしたんじゃないでしょうね?』
「してないよ(笑)
本当に寝入ってるだけだよ。
……夢みたいだなぁ……
碧さんと、これから毎日暮らせるんだな……」
『……いつから?
いつから、そんな風に思ってたの?』
「え?
……ああ、そうだね…
最近になってからさ。
以前は碧さんは既婚者だし、
子供もいるし……気紛れな遊びだと思ってた」
『…………………』
「けど、旦那さんとの寝室を見たり…
何度もマンションに入ってるうちに〔何で碧さんと一緒に暮らしてるのが俺じゃないんだろう〕って不思議に思ってきちゃってさ。
あんなに愛し合ってるのに……
俺と一緒に住んで、毎日sexして……
店を継いで幸せになろうよ」