この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺愛〜あたしだけの王子様〜
第1章 前編
『ただいまー!
時人〜〜〜』
あたしはプリンの箱を抱えてマンションに帰った。
いそいそと子供部屋に持っていく。
『あらぁ。
楽になったのねぇ』
時人はゲームをしていた。
RPGだ。
「うん。
熱計ったら36、7℃だったよ」
『ほんと?良かったぁ〜〜〜。
プリン、食べる?』
時人はチラリとテレビ画面からあたしの手元を見て、「うーん、あとで」と言った。
『そお?
食べなくなったら言うのよ?冷蔵庫に仕舞っとくからね』
時人は現代っ子らしく、ずーっとゲームをしている。
勉強はしなくても成績がいい。
旦那に似て良かったわ…………
旦那・隆臣は、
日本中誰でも知っている有名大学の出身だ。
あたしに甘い父親が、
「まだ結婚は早すぎるんじゃないか?」と渋った時に決め手となったのが隆臣の学歴と収入だった。
そつなく、
誰にでも器用に合わせられる隆臣は仕事でも頭の回転が速い。
異例の出世を遂げている。
出逢いは、
あたしが高校生の時に遊び歩いていた街でだった。
一目惚れされたのだ。
毎日花束を持ってくる隆臣に、
あたしは「お嫁さんになりたい♪」といつも話していた。
小さな頃に母親を亡くしたから、何となくだけど結婚に憧れを持ってた。
隆臣は、父親を説得するにはじゅうぶん過ぎる相手だった。
―――まぁ、父親はあたしに甘い。だからどんな相手だろうが駄々をこね続けたら折れたんだろうけど。
時人〜〜〜』
あたしはプリンの箱を抱えてマンションに帰った。
いそいそと子供部屋に持っていく。
『あらぁ。
楽になったのねぇ』
時人はゲームをしていた。
RPGだ。
「うん。
熱計ったら36、7℃だったよ」
『ほんと?良かったぁ〜〜〜。
プリン、食べる?』
時人はチラリとテレビ画面からあたしの手元を見て、「うーん、あとで」と言った。
『そお?
食べなくなったら言うのよ?冷蔵庫に仕舞っとくからね』
時人は現代っ子らしく、ずーっとゲームをしている。
勉強はしなくても成績がいい。
旦那に似て良かったわ…………
旦那・隆臣は、
日本中誰でも知っている有名大学の出身だ。
あたしに甘い父親が、
「まだ結婚は早すぎるんじゃないか?」と渋った時に決め手となったのが隆臣の学歴と収入だった。
そつなく、
誰にでも器用に合わせられる隆臣は仕事でも頭の回転が速い。
異例の出世を遂げている。
出逢いは、
あたしが高校生の時に遊び歩いていた街でだった。
一目惚れされたのだ。
毎日花束を持ってくる隆臣に、
あたしは「お嫁さんになりたい♪」といつも話していた。
小さな頃に母親を亡くしたから、何となくだけど結婚に憧れを持ってた。
隆臣は、父親を説得するにはじゅうぶん過ぎる相手だった。
―――まぁ、父親はあたしに甘い。だからどんな相手だろうが駄々をこね続けたら折れたんだろうけど。