この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
溺愛〜あたしだけの王子様〜
第1章 前編
あたしは『いつもお野菜を頂いてしまって、
本当に助かっております』と礼を言い実家のアメジストのブレスレットを差し出した。
「そんな、
こんな良い品いただけないわ!」と言う女性にあたしは『そうですか……
なら、せめて菜園の力仕事を手伝わせて下さいな』と申し出た。
「そぉ?
じゃあ………スコップで苗を植える穴を掘ってもらえる?」
60代女性は何だかんだで腰や膝が痛いらしい。
―――あたしは、
『いつもお野菜美味しくて……
人参はすりおろして生で食べてます』とおべっかを忘れずに、
土いじりをしながら出てきたミミズをポケットのビニール袋に詰め込んだ。
女性は「助かるわぁ、
主人は退職してから毎日ゴルフだし…息子夫婦は鹿児島でしょ?他に誰も居ないからたまにしんどくて………
菜園もわりと体使うのよねぇ」
と玉汗を拭きながらあたしに礼を述べた。
礼を言うのはあたしなのに。
自宅はマンションだし、
ママ友には〔万が一〕があるから庭いじりなんて頼めない。
あたしはツバの広い帽子にパンツスタイルで、
スニーカーを履いて女性宅を訪問した。
最初から狙いはミミズ。
本当に助かっております』と礼を言い実家のアメジストのブレスレットを差し出した。
「そんな、
こんな良い品いただけないわ!」と言う女性にあたしは『そうですか……
なら、せめて菜園の力仕事を手伝わせて下さいな』と申し出た。
「そぉ?
じゃあ………スコップで苗を植える穴を掘ってもらえる?」
60代女性は何だかんだで腰や膝が痛いらしい。
―――あたしは、
『いつもお野菜美味しくて……
人参はすりおろして生で食べてます』とおべっかを忘れずに、
土いじりをしながら出てきたミミズをポケットのビニール袋に詰め込んだ。
女性は「助かるわぁ、
主人は退職してから毎日ゴルフだし…息子夫婦は鹿児島でしょ?他に誰も居ないからたまにしんどくて………
菜園もわりと体使うのよねぇ」
と玉汗を拭きながらあたしに礼を述べた。
礼を言うのはあたしなのに。
自宅はマンションだし、
ママ友には〔万が一〕があるから庭いじりなんて頼めない。
あたしはツバの広い帽子にパンツスタイルで、
スニーカーを履いて女性宅を訪問した。
最初から狙いはミミズ。