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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編
『―――そうだわ。
優し過ぎてお返事を言えない時人の代わりにあたしが書こうかしら?』



名案だわ♪♪


時人は女の子を傷つけたくないのよ。

はっきり『迷惑なんだ』って言えないくらい優しくて、
受け取ってしまうんだわ。

人の好意を無下にしないのね……

何て優しくて思いやりがあるのかしら!

本棚にあるマンガ本も手に取った。パラパラ捲る。『う〜〜〜ん……変なことはしてないようね』あのボブ娘―――乃愛といったか――大人しそうに見えてコソコソアピールしそうだわ。

あたしは決めた。
『代わりに断ってあげようっと♪』


ラブレターは全部で15通あった。

レターでこれだけなら、
直接告白されたりメールも入れたらもっとあるはず。

あたしは、
ワンピースに着替えるとトートバッグを持ちマンションを出た。


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