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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編
「碧さん、
俺………本当にあなたのことが好きなんです……」

肉入りの箱を担いだまま、宏樹はあたしに告白してきた。



白昼のバス停近くで、
同じマンションの住人がいるかもしれない。


変な噂でも立てられたら、時人に嫌われちゃうわ。


『そう、ありがと。
あたしもよ、ごめんなさいね急いでるの。じゃあ…またね』あたしは普段以上に愛想よく笑顔を作って、そそくさとその場を去った。















リビングに座り、一通一通を広げて目を通していく。

〔いつも明るくて優しい時人くんのことが好きです。付き合ってください〕



〔昨日、
わたしが転んだ時に皆笑ってたけど、時人くんが『笑うなよ。誰でもコケることあるだろー』
って助けてくれて……
本当に嬉しかった。
好き〕


〔時人くん、好きな子いるの?
時人くんが誰を好きでも勝手に想い続けてていいかなぁ………〕


―――全く、
マセてるガキは嫌になるわ。
時人の迷惑も考えずに一方的に好意の押し付け。



あたしは白々しく思う。
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