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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編
夕方、
夕飯の下拵えを済ませるとあたしは封筒の束を持って郵便局まで出掛けた。


3㎞歩いた場所に郵便局支所がある。


駐車場に併設してある郵便ポストに投函した。



あ〜〜。
やり遂げたわ♪♪


これで暫くは安泰だ〜。


『あら、
時人くんママ』

声がして振り返ると、
夕輝くんのママが買い物袋を提げて立てっていた。


『あら、
こんにちはー。
いつも時人が遊びに伺ってすみません』
あたしはニコニコ笑いつつ、
夕輝くんママに礼を言う。


夕輝くんママのが年上だから、
あたしは腰を低くしておく。
今度時人に手土産も持たせなくっちゃ。


『いいえぇ、
うちも1人っ子だし……
時人くんはお行儀もよくて礼儀正しいから遊んでくれてすごくありがたいわ』


暫く雑談し、
『では、また〜』と去る。

ママ友達付き合いは無難がいちばん。
当たり障りない程度に距離感を保つ。
踏み込み過ぎず、かといって孤立はしない程度に。


時人が悲しむ立ち位置には行かないように。



『きゃ、
帰ってハンバーグ焼かなきゃ〜〜〜』

遅くなってしまい、
あたしは急ぎ足でマンションへと戻った……。
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