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溺愛〜あたしだけの王子様〜
第2章 後編
夜9時過ぎ、
インターホンが鳴った。

『はぁい』

あたしはいそいそとぷりんケーキを受け取りに玄関へ走る。


「やぁ。
少し型崩れをしたけれど、いつもの倍量だよ」
高内は箱を目の前に持ち上げて見せる。


『ありがとうございます!………お礼は弾みますので……』
あたしが言うと「よろしくね?」高内はニヤリと笑って帰って行った。



あたしは箱を持ち、
時人の部屋のドアをノックする。
『時人〜〜〜……
〔ぷりんケーキ〕食べて少しでも力つけない?
抹茶だよー』


シーン………


時人は無反応だ。


あまり無理強いも良くないわ。
『入り口に置いておくから、食べたくなったら食べてね』
あたしはそう語りかけるとリビングで片付けを始める。
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